無限ナンピンは正義か

2018年12月22日

焼ける

条件を満たせば無限ナンピン型のEAは最強ではないでしょうか。私自身は怖くて使えないのですが、こういったEAを作ったり検証することはとても意味があると思います。

また、一般的にNGと考えられる手法に敢えてチャレンジするのはとても興味深いです。少数側が常に優位ならばNGと言われることをやった方がいいのかもしれません。

今回は無限ナンピン型EAを自作して検証してみようと思います。

作り方

ナンピンは買い増しや売り増しをして平均単価を下げる手法です。例えば買いでエントリーすれば最初のポジションがクローズされるまでひたすら買い下がります。

いくつかタイプはありますが今回は以下のルールを採用します。

  • [n]ポジション目がマイナス[n]pipsになったらナンピンする
  • マイナスを耐える場合に長期間となる可能性が高いためスワップがプラス方向にのみエントリーする
  • ナンピンの検証のため最初のエントリールールはシンプルにする

エントリーは「RSIがn以下なら買い、RSIがn以上なら売り」という本当にシンプルな条件にします。



検証

複数通貨での検証が楽なので今回はMT5を使いました。

条件

  • 検証期間・・・2008/01/01~2018/12/22
  • 初期証拠金・・・10万ドル
  • 初期ロット・・・0.1ロット

※ロットは「1ポジション目: 0.1」、「2ポジション目: 0.2」、「3ポジション目: 0.3」・・・と増やしていきクローズされればまた0.1から始まります。

※ポジションの合算値がプラス[n]pipsに到達したら全てのポジションをクローズします。

極端な例ですが、下図が今回のナンピンのイメージです。

ナンピン

検証

M1

シンボル損益トレード数PFDD
USDJPY17451ドル11191.6568.72%
USDCHF17757ドル14762.0012.83%
GBPUSD25884ドル18222.3712.30%
EURUSD21563ドル12612.1438.04%
EURGBP13752ドル11942.013.88%

M5

シンボル損益トレード数PFDD
USDJPY9395ドル3901.6154.34%
USDCHF6800ドル4202.332.24%
GBPUSD6289ドル4531.828.87%
EURUSD5933ドル4422.431.70%
EURGBP7179ドル4012.582.96%

H1

シンボル損益トレード数PFDD
USDJPY1937ドル872.064.40%
USDCHF4062ドル1002.343.49%
GBPUSD2583ドル923.822.53%
EURUSD7352ドル852.5328.31%
EURGBP4078ドル967.710.76%

抜粋して掲載していますが、M1, M5, M15, M30, H1, H4, D1で検証して全ての通貨でプラスでした。



考察

良いところ

「11年の検証期間で5通貨×7タイムフレーム」で全てプラスという結果は驚異的です。今までに沢山のEAを作成してきましたが、これだけ様々な状況に対応できるEAは作成できたことがありません。オーバーフィットを前提にしても作成するのが難しいレベルです。

今回の条件はRSIだけなので、おそらく本体のEAに適用すればもっと素晴らしい結果になるでしょう。

実はRSIではなくランダムエントリーでも検証していて、結果は全てプラスでした。(ランダムゆえに再現できないので結果は掲載していません。)

結局は証拠金とロットの管理さえしっかりしていれば無限ナンピンで負けることは無さそうです。

例えばドル円で考えた場合に、どんどん下がっていったとしても0円にはなりません。さらに波を打ちながら下がっていくので、ロットを増しながらナンピンしていけばどこかで利確のタイミングが訪れます。


悪いところ

大量の証拠金が必要なことと、ほんの少し条件が変わっただけで口座が破綻する可能性があることです。

今回の検証では以下のパターンで何度も口座が破綻しました。

  • ロットを少し上げる/下げる
  • 利確の値を上げる/下げる
  • 複数業者で検証する

エントリーロジックをもう少し作りこめば結果は変わったかもしれません。


折衷案

私自身はどんなに優位性があろうと無限ナンピン型のEAを使うつもりはありません。

ただ、「口座破綻の可能性を受け入れるなら有り」だと思います。当たり前のことを言っていますが、具体的には無限ナンピン用に1つ口座を準備するということです。

「海外業者(ゼロカット有り)で無限ナンピン用口座を準備して遊ぶなら全然有り。」という感想です。



最後に

最近はナンピン系の市販EAが増えてきたので便乗して検証してみました。(もちろん市販EAはとても優秀です。)

同じようなカテゴリでマーチンゲールの検証も行いましたので、よろしければ「マーチンゲールの検証からロット管理の重要性を理解する」をご確認ください。

最後に、私が市販のナンピンマーチン型EAを使った時に学んだ2点を記載します。

勝っていても安易にロットを上げない

コツコツと勝ちを積み重ねていくと、ついついロットを上げたくなってしまいます。例えば0.1だったものを0.2にした場合リスクも2倍になっています。0.1の時はマイナス100万円まで許容と考えていたものが200万円まで許容する必要があることを忘れないようにしましょう。(私は過去に忘れました。。。)


なるべく単独で動かす

他のEAと同じMT4内で動かしていると同じタイミングでポジションを取ることもありますので、ナンピン系EAが逆方向に振れた時に証拠金不足になり強制ロスカットされる可能性が出てきます。ナンピン系EAは他のEAに比べてロット数がいくつになるか分かりにくいので、思ったよりも多くの証拠金が必要な場合があります。

他のEAと動かす場合は常にMAXポジションを想定して証拠金をキープしていけば大丈夫ですが、やはり単独の方が何かと分かりやすいです。