朝スキャEAにVIX(恐怖指数)フィルターを付けたら衝撃の結果に・・・

2018年12月13日

衝撃の結果

前回VIXフィルターを付けたEAの検証をしたところ、朝スキャEAのみで試して欲しいとの要望がありましたのでやってみました。

今回の検証には前段階がありますので、先に以下を見ていただくと分かりやすいかと思います。VIXの説明などもそちらに記載していますので、この記事では特に説明していません。

MT5のカスタム銘柄にVIXを取り込んで有用性を検証する

市販EAのフォワード結果をバックテスト上でほぼ完ぺきに再現する

朝スキャルとは?

日本時間の早朝限定でトレードする手法です。具体的には3時頃~10時頃にエントリーするイメージです。(一時期はかなり流行りました。)

この時間帯は海外の大口トレーダーの参入が少なめなのでレンジになりやすく、その反発を狙ったスタイルが多いです。また、基本的には損大利小スタイルのため勝率がかなり高いことも特徴の1つかと思います。



なぜ朝スキャルとVIXを組合わせるか

VIXが一定値以上になるということはFX側のボラティリティも大きくなる可能性が高いと考えられますので、逆張りが多い朝スキャルはトレードを控えたほうが良いのでは?という部分が基本になっています。

VIXはS&P500の恐怖指数なので、時間帯的にも朝スキャルが最も影響を受ける可能性が高いと考えられます。(他にも理由があるかもしれませんが、今のところの理解ではこの程度なので、何か追加の情報をお持ちの方はご連絡いただければと思います。)



検証方法

適当な検証はしたくないので、どのように検証しているかを先にご説明します。

MT5に取り込んでいる関係上時間帯がとても複雑になっています。あまりこのあたりの話が気にならない方は「検証結果」のみ確認いただければと思います。

まずは日本の朝スキャルの時間がMT(メタトレーダー)上でどうなっているか確認します。
※通常時間のみで説明します。サマータイムは1時間早まるだけです。

朝スキャルの時間

赤枠部分が朝スキャルでエントリーされる時間帯です。

VIXもMTに取り込んでいるのですが、インプットしたデータ自体がCBOEのものなので実際の時間は上記の通りずれるはずです。

CBOEがVIXを発表しているのが16時以降なので、実際にVIXの終値が分かるのは以下の赤枠部分の時間です。

青枠では始値しか分かりません。

VIXの値を取得できる時間

この結果から、使える情報は各時間帯で以下の通りとしました。

  • 11日の23時まで・・・11日のVIXの始値を利用
  • 12日の0時以降・・・11日のVIXの終値を利用

細かい時間足のデータがあればもう少しタイムリーに検証できますが、日足しか持っていないので多少の制限は仕方ありません。現時点の検証としては問題ないと判断しています。



検証結果

全て朝スキャル型のEAで検証を行いました。

検証EA-No.1

複数ポジ型EA(再現)
ノーマル
VIXフィルターを入れた結果のグラフ(複数ポジ)
VIXフィルター有り

グラフから大きなドローダウンが消えました。実際の数値を見ると、「損益」はほぼ変わりませんが、「PF(プロフィットファクター)」が増加し「DD(ドローダウン)」が減少しているので、EA自体のパフォーマンスが向上したと考えられます。

※フィルターしているのでトレード数は減っているのが正しいです。

項目名ノーマルVIX20フィルター有り
トレード数71
58
損益7677
PF1.531.83
DD3.57%2.46%


検証EA-No.2

1ポジ型EA(再現)
ノーマル
VIXフィルターを入れた結果のグラフ(1ポジ)
VIXフィルター有り

あまり変わらないようにも見えますが、実際の数値はかなり異なりました。

項目名ノーマルVIX20フィルター有り
トレード数76
62
損益-168-44
PF0.740.91
DD22.10%11.58%


検証EA-No.3

複数通貨型EA(再現)
ノーマル
VIXフィルターを入れた結果のグラフ(複数通貨)
VIXフィルター有り

形状は変わりませんが、数値は良化しています。

項目名ノーマルVIX20フィルター有り
トレード数67
60
損益-252-192
PF0.300.35
DD26.16%20.18%


追加検証(VIX18)

ここまではVIXを20固定でフィルターに使ってきましたが、試しに18以上になったらトレードしないように変更してみました。先ほどの結果にVIX18を追加した一覧を掲載します。

検証EA-No.1

項目名ノーマルVIX20フィルターVIX18フィルター
トレード数71
5855
損益767791
PF1.531.832.24
DD3.57%2.46%2.42%

検証EA-No.2

項目名ノーマルVIX20フィルターVIX18フィルター
トレード数76
6258
損益-168-44-24
PF0.740.910.94
DD22.10%11.58%10.47%

検証EA-No.3

項目名ノーマルVIX20フィルターVIX18フィルター
トレード数67
5952
損益-252-192-128
PF0.300.350.42
DD26.16%20.18%13.98%


結論

この結果をどのように捉えるかは人それぞれだと思いますが、私個人はかなり衝撃を受けました。

というのもEAに何かしらのフィルターを加えるという行為は今までに「何度も何度も何度も何度も・・・それこそ数百回~数千回」は経験してきたのですが、このように一貫して結果が良くなることがほぼ無いからです。

今回の検証も無理に数字を当て込んだわけではなく、「VIX20で検証」→「結果が全て向上した」→「それなら試しにVIX18で検証してみよう」→「結果が全て向上した」これだけの事しかやっていないです。

これらの事実から、「少なくとも特定のEAにおいてはVIXでトレードをフィルターすることによって全てのパフォーマンスが向上する。」という結論に至りました。



最後に

朝スキャルの話からは少しずれるかもしれませんが、自分のEAのタイプを見極めてそれぞれに適したVIXフィルターを組合わせれば全体のパフォーマンスは向上しそうですね。

  • 通常時に利益を出すEA・・・VIXが〇〇以上ではトレードしない
  • 異常時に利益を出すEA・・・VIXが〇〇以下ではトレードしない

今回はあくまでもバックテストですが、リアル運用でVIX値を取得して判定していくものは以下になります。(MT5にVIX先物が標準で入っていればもっと楽なのですが・・・)


検証にはMT5を使っていますので、興味のある方は以下もご覧ください。